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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

その頭痛大丈夫ですか?

2018年5月3日放送2018年5月10日放送

2018年5月3日放送

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2018年5月10日放送

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5月3日放送内容(放送内容 資料はこちら

今日は、頭痛とうまくつきあうにはどうしたらよいのかお話しします。
頭痛は一生のうち8割以上の方が経験する辛い症状です。皆さんは頭痛があると、これは結構つらい痛みだから脳の病気ではないだろうかと心配される方や、しょっちゅう頭痛がおきるからこれは片頭痛にちがいないと思われている方、頭痛もちだけれど市販の痛み止めを飲めばなんとなく楽になるから大丈夫と思われる方もいらっしゃるでしょう。
TV、雑誌、インターネットには怖いことが沢山書かれています。しかし、意外に正しいことが理解されていないようですので、見逃してはいけない危険な頭痛、よくある頭痛についてお話ししたいと思います。

見逃してはいけない危険な頭痛とは、妊娠中にはじまった頭痛、40歳以上ではじまった頭痛、何をしていたか覚えているくらい突然におこった頭痛、人生最悪な頭痛、発熱、体重減少、あるいは既にがんの治療をしているなど全身の症状をともなっている頭痛、一瞬でも意識を失った頭痛、体の一部にしびれや動かしづらさを伴っている頭痛、頭をぶつけたり換気の悪い部屋で炭を炊いた後の頭痛、咳や運動で悪化する頭痛、繰り返す頭痛の間隔が次第に短くなるときも良くない頭痛です。
これらには、くも膜下出血や脳髄膜炎のように短時間の間に命に関わるもの、妊婦さんの命にかかわる妊娠合併症、脳腫瘍やがんの転移、一酸化炭素中毒などがふくまれています。
必ず、医療機関におかかりください。とくに、頭痛が「増悪、突発」のいずれかの条件を満たしているときは、待たずにすぐに医療機関を受診しましょう。緊急検査、緊急処置が必要な頭痛と考えてくださって結構です。

5月10日放送内容(放送内容 資料はこちら

前回は見逃してはならない危険な頭痛についてお話しをしました。
今日はよくある頭痛についてお話しをします。

片頭痛ということばはよく耳にしますし、なんとなく皆さんも使ってしまう言葉だと思います。
片頭痛はきちんとした病名で、あらゆる感覚過敏を伴い、動くと悪化する発作性の頭痛です。
片側に症状が出るとはかぎりません。なまあくびなどの前駆症状やギザギザしたものが見えてしまう前兆とよばれる現象を伴うことも多く、まぶしさや音、臭いが気になってしまいます。吐き気や嘔吐を伴います。とにかく、暗くして静かに寝こんでしまいたい頭痛です。
チョコレートやチーズ、赤ワインなどの食べ物、寝不足、ストレスあるいはストレスから解放されるなどが誘因となります。

一方、片頭痛と並ぶ二大頭痛のひとつ緊張型頭痛は動いても頭痛は悪化しない、むしろ動けてしまう頭痛です。
仕事や家事もなんとかできてしまう。ここが片頭痛との大きな違いです。

片頭痛は最初の内は市販の頭痛薬が効果を発揮することもありますが、だんだん効かなくなりますので、月に2度以上発作があるようなら適切な予防薬の内服を、また発作時に服用する片頭痛用の処方というのがありますので、気になる方は先ずはかかりつけ医にご相談ください。場合によっては専門医をご紹介いたします。

一方、緊張型頭痛では光過敏や音過敏のいずれかを伴うことがありますが、吐き気や嘔吐はありませんし寝込むこともありません。入浴や飲酒で改善するので、まずは鎮痛剤にたよらず、ゆっくりぬるめのお湯につかることからはじめるのがよいのではないかと思います。

ところで、頭痛は薬物や嗜好品の常用で誘発されることがあります。
特に月に15回以上も鎮痛剤を内服するような鎮痛剤の濫用は鎮痛剤依存性頭痛の原因となり、治療も複雑となるので注意が必要です。コーヒーやエナジードリンクにはカフェインが含まれていますが、カフェインへの依存も頭痛の原因となります。
また、半年以上、夜間の不眠があり、午前中は調子が悪いけれども午後になると少し調子がよくなるような頭痛は陰にうつ病が隠れていることがありますので、1人で悩まず、かかりつけ医に是非ともご相談ください。

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