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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

みなさんは、痛風という言葉を聞いたことはありませんか?
以前はぜいたく病、帝王病などとも言われ、アレクサンダ-大王、フランスのルイ十四世など贅沢な生活をしていた外国の偉人も数多く苦しめられた病気です。
痛風が日本史に現れるのは明治になってからで、実際に増えたのは戦後、それも1960年代になってからです。現在では全国に数十万人の痛風患者がいると推定されています。男性に圧倒的に多く、男性が98.5%で女性はわずか1.5%という統計もあります。
高尿酸血症については、年齢別では30歳代、40歳代の働き盛りの年齢に多く、30歳台では約30%の方に認められるとも言われています。

症状、原因と病態

痛風発作は、痛風性関節炎とも言われ、尿酸の結晶が関節に沈着することで発生します。発作はある日突然起こり、腫れと、激痛を伴うのが特徴です。肉眼ではほのかにピンク色を呈する発赤や触れると熱を持つ熱感を認めることが多いのですが、中には腫脹や熱感、発赤を伴わず、くすぶっているような小発作も存在します。
発生場所は、足の親指の付け根が最も多く、痛むのは通常一度に一か所のみです。それ以外には足関節、足の甲、アキレス腱のつけ根、膝関節、肘関節、手関節にも発作が起こることがあります。耳介に痛風結節や尿路結石が出来ることもあります。発作は1~2週間程度で自然に治まりますが、放置すると発作を繰り返します。

痛風発作は血清尿酸値が7.0mg/dLを超える状態が数年間以上は続かないと起こりません。逆に7.0mg/dLを超える状態が長期間継続すると、血液に溶けきれなかった尿酸が結晶化して、発作が出現しやすくなります。
ストレスや激しい運動、尿酸値の急激な変動など何らかのきっかけで沈着していた尿酸の結晶が関節の中で剥がれ落ちると、白血球がそれを排除しようと働きます。その結果、関節の炎症(痛風発作)が起きます。

診断

確実な痛風の診断は、発作中の関節液の中に尿酸の結晶があることを証明することです。通常は、血中尿酸値が高く痛風特有の臨床症状を持って診断する事が多いようです。

治療

痛風発作の予感がする前兆期にはコルヒチンという白血球の働きを抑える薬を服用することがあります。発作が発生してからは、患部の安静、挙上、冷却でまずは対応します。
非ステロイド系の消炎鎮痛剤を服用すると比較的早く発作の症状が改善することが多く、反応が良い人は、消炎鎮痛剤の内服後、翌日から2-3日で発作が消失する人もいます。時にステロイドの内服や関節内注射を行う場合もあります。

発作が完全に治まってから

血液中の尿酸を下げる薬を内服します。発作が完全に治まる前に急激に尿酸値が下がると、尿酸値が上がった時と同様に発作が再発したり、悪化したりすることがあります。
尿酸を下げる薬には、
尿酸が作られるのを抑える、尿酸生成抑制薬
尿酸を体の外に出そうとする、尿酸排泄促進薬
の二つのタイプの薬があり、患者さんの痛風のタイプに合わせて処方します。

発作の再発の予防

生活習慣の改善

適正なカロリー摂取、食事の量を抑えて、体重を減らすこと。アルコールの摂取を減らし、肉や内臓に多く含まれるプリン体や果糖の過剰な摂取を制限すること、野菜や海草、牛乳などのアルカリ性商品を積極的に摂取すること、1日に2L程度を目安に水分を十分に摂ることです。また適度な有酸素運動やストレスの発散も効果があります。
尿酸値を適切にコントロールすることで、ビールであれば1日に500ml程度飲んでも問題はありませんし、摂取してはいけない食品もなくなります。

まとめ

痛風は現在では誰にでも起こりうる生活習慣病になっています。働き盛りの30歳代、40歳代の患者さんが比較的多く、忙しさのため、治療を中断してしまう方が多い事も事実です。
生活習慣の改善で痛風の発症を予防する事も可能ですが、治療が必要と判断された場合は、医師とよく相談の上、しっかりと治療を継続することが大切です。

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