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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

機能性ディスペプシア/大腸がんと生活習慣

2019年3月21日放送2019年3月28日放送

2019年3月21日放送

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機能性ディスペプシア

慢性的に胃に症状のある人は、日本に一千万人いるといわれています。
今回は最近外来でもよく見かける機能性ディスペプシアについてお話しします。

機能性ディスペプシアとは、胃の機能つまり働きに異常があり様々な症状が起こる病気です。
症状としては胃もたれや胃の痛み、食後の早期満腹感などがあり、誰でも起こりやすい症状です。胃の動きは自律神経がコントロールしていますが、ストレス等で自律神経の働きが乱れると症状が出ます。

<胃もたれ>は、食べたものが胃に留まり十二指腸に送れないために起こります。
<食後の早期満腹感>は、胃の上部が膨らまず食べたものがうまく貯められないために起こります。
また<胃の痛み>は胃の働きが悪く、胃酸に過敏に反応するため起こります。

では、機能性ディスペプシアはどうやって診断するのでしょうか?
まず胃カメラで胃潰瘍や胃がんなどの病気が無いことを確認します。胃に病気がないにもかかわらず、胃の不快感が週に2~3回以上あり1ヶ月位続く時に機能性ディスペプシアと診断されます。機能性ディスペプシアは2013年に正式な診断名として認められましたが、検診を受けた人の15%位にこの病気が見つかります。

機能性ディスペプシアの治療の基本は飲み薬です。飲み薬には胃の動きを改善するアコチアミドという薬や漢方薬があります。また胃の痛みに対しては、胃酸の分泌を抑える薬を使います。これらの薬で症状が改善しない時は、ストレスを緩和するために抗不安薬も使われます。またピロリ菌の感染者は除菌治療もします。
機能性ディスペプシアは薬で症状が改善しても再発することがよくあるので、ストレスによる自律神経の乱れを無くすために生活習慣の改善が必要です。十分な睡眠や規則正しい生活と食事が重要なのです。

食道がんと生活習慣

食道はのどから胃の入り口までを結ぶ長さ25cm位のくだ状の臓器です。このくだにできるがんが食道がんですが、生活習慣、とりわけ飲酒とたばこが深く関係しています。
食道がんは男性が女性より6倍罹り易いのですが、男性のほうが飲酒やたばこの習慣がある人が多いためです。
また飲酒で顔が赤くなる人は特に危険で、日本酒換算で毎日1合飲んでいる人と飲まない人を比べると食道がんのリスクが7倍になります。毎日2合飲む人は、飲まない人に比べ65倍にリスクが跳ね上がります。このように飲酒量が増えるほど食道がんのリスクは上がります。

また、たばこを吸う人は吸わない人に比べ食道がんのリスクが4倍に上がります。
飲酒やたばこ以外の生活習慣では、熱いものや辛いものなどの刺激物が好きな人、太っている人、野菜不足の人なども食道がんには注意が必要です。

以上のように食道がんは、生活習慣と深く関わっていますが、これらの習慣をきっぱり止めることはなかなか困難です。それでは、どうしたら良いでしょうか?これらの生活習慣のある人は、内視鏡検査いわゆる胃カメラを定期的に受けることが大切です。

食道がんになった場合、治療法は4つあります。内視鏡治療、手術、放射線、抗がん剤の4つです。
がんの深さやリンパ節転移の状態、ほかの臓器への転移のあるなしで治療法が決まります。
早期の状態で食道がんが見つかれば、内視鏡治療で治る確率が高まります。ただ早期の食道がんでは自覚症状がほとんど無いため、飲酒やたばこの習慣のある人でも定期的に検査している人は少ないのが現状です。
今までお話してきたように、飲酒やたばこなどの生活習慣のある人、食べ物や飲み物を飲み込む時に違和感のある人は定期的な内視鏡検査が必要です。

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