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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

こどもの耳/こどもの鼻

2020年6月11日放送2020年6月18日放送

2020年6月11日放送

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2020年6月18日放送

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こどもの耳(放送内容 資料はこちら

耳は、コミュニケーションの道具のひとつです。音を脳に伝える働きがあります。
車が近づいてきたら反対側によけるとか、話しかけられたらそれに対して答えるとか、音を含んだ一連の動作に不可欠です。

耳は音を伝えるのに特化した構造をしています。
音は空気の振動ですが、耳の穴や鼓膜がその振動を伝え、内耳で電気信号に変わります。電気信号がいくつかの神経を伝わって脳に届き、それを理解することで色々な動作に繋がります。
大人の耳と子供の耳は、外耳こそ大きさの違いがありますが、子供の鼓膜や内耳は大人とほとんど同じ大きさです。

次に耳のことで救急にかかるお子さんについてお話しします。
みみあかはなるべくお家でお掃除せず、耳鼻咽喉科に任せてください。
お家で熱心に掃除しても、暗くて見えないし、急に動いたり別の子がぶつかったりしてトラブルになります。掻き壊したり、鼓膜に傷をつけたりしないよう、注意しましょう。
また小さなお子さんは口や鼻、耳に何でも入れたがります。BB弾やビーズなど耳の穴にちょうど入る物は取り出すのがとても大変で、鼓膜や耳の穴を傷つけてしまうことがあります。小さなおもちゃで遊ぶときは、大人と一緒に遊んでください。

次に中耳炎です。風邪を引いて熱が出て耳が痛くなるときは大抵急性中耳炎です。
鼻と中耳は繋がっていて、鼻水のばい菌が中耳に入り、中耳炎を引き起こします。鼓膜が破れて膿が出たり発熱が続いたりすることがあります。適切な抗生物質や鼓膜切開が必要です。
また、急性中耳炎が治る過程で滲出性中耳炎になることがあります。痛みはないけど聞こえにくい状態です。鼻の処置や鼻水を抑える薬を使って治療します。長引くときは鼓膜切開やチューブを留置することもあります。
きちんと治ったことが確認されるまで、耳鼻咽喉科通院を継続してください。

こどもの鼻(放送内容 資料はこちら

鼻は入り口と出口が狭いですが、中は広くなっていて、さらに鼻の周りに副鼻腔という空洞と繋がっています。

鼻のはたらきとして重要なのが、鼻から吸い込んで気管や肺に行く空気の状態を整えることです。
湿度や温度を調整したり、空気中のばい菌や排気ガス、花粉などを絡めとったりしています。
そのために鼻の粘膜から24時間絶えず粘液を分泌し、表面に生えている細かい繊毛のはたらきで鼻の後ろに送られ、唾液と一緒に飲み込んでいます。これは呼吸と同じで意識せずにやっていることで、鼻水は1日に1リットルほど自然に流れています。
鼻呼吸はとても大切です。
その他に、においを感じたり脳を支えるための頭蓋骨を軽くしたりする機能があります

鼻の病気と言えばまずはアレルギー性鼻炎と言えるくらい、こどもに多い病気です。
花粉症は花粉に対するアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎のことを言います。特定のアレルギーを起こす物質に強く反応することで発症し、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主症状です。
花粉やハウスダストを吸い込まないようにすること、症状を抑えるお薬を使うこと、人によっては手術することもあります。
また最近では舌下免疫治療で完治することもあります。

次に副鼻腔炎、いわゆる蓄膿症です。
鼻の周りにある副鼻腔に膿が溜まることを言いますが、普通は鼻炎と共に生じます。
風邪をひいた後、鼻水が青っ洟になったり色がついたりします。数日で治ってしまうことが多いですが、耳鼻咽喉科での処置や適切な抗生物質が必要になることがあります。
お子さんの場合は手術しなければいけないことは少ないですが、副鼻腔のすぐ近くにある眼や脳への影響が起こることもあるため、1週間以上鼻詰まりや青っ洟が続くときは耳鼻咽喉科を受診しましょう。

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