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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

ロコモとロコモ予防

2020年1月23日放送2020年1月30日放送

2020年1月23日放送

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2020年1月30日放送

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1月23日・30日放送内容(放送内容 資料はこちら

身体運動にかかわる骨や関節、筋肉、神経などを総称して運動器と呼びます。「立つ」「歩く」「座る」などの運動器による日常の基本動作は、自立した生活を送るための必須条件です。
平成28年度の厚生労働省国民生活基礎調査によりますと、要支援・要介護になった原因の第1位は認知症で18%でした。しかし、第4位の骨折・転倒12%と第5位の関節疾患10%をあわせると22%となり、認知症の18%をこえて運動器の障害が第1位になります。
健康長寿の達成には、運動器を「生涯にわたり長持ちさせて立ち歩き続ける」ための対策が必要です。

ロコモは、ロコモティブシンドローム(日本語では運動器症候群)の略称で、骨や関節、軟骨などの運動器の障害によって、「立つ」、「歩く」といった機能が低下している状態のことです。
平成19年に日本整形外科学会が、超高齢社会を迎えた日本の将来を見据えて提唱しました。

介護の世話にならず、日常生活が制限されることなく生活できる期間を「健康寿命」といいます。現在、平均寿命と健康寿命の差が、男性で約9年、女性で約12年あります。
ロコモは運動器の脆弱性を早期に発見し、その改善を図ることで要介護状態への移行を防ぐことを目的としています。すなわち「健康寿命」を延ばすためのひとつが、ロコモを予防することなのです。

日本整形外科学会は、ロコモを予防するための運動、ロコモーショントレーニング(ロコトレ)を推奨しています。
ロコトレは、バランス能力を改善する「開眼片脚立ち」と足腰の筋力強化を向上させる「スクワット」から構成されます。

「開眼片脚立ち」は、姿勢をまっすぐにして両脚で立ちます。そして床につかない程度に片脚を上げ、1分間上げたままで立っています。転倒しないように必ずつかまる物がある場所で行いましょう。これを左右1分間ずつ、1日3回行います。
支えが必要な人は、十分注意して、机に両手や片手をついて行います。指をついただけでもできる人は、机に指先をついて行います。

「スクワット」は、肩幅より少し広めに足を広げて立ちます。つま先は30度くらいずつ開きます。膝がつま先より前に出ないように、また膝が足の人差し指の方向に向くように注意して、お尻を後ろに引くように身体を沈めます。
深呼吸をするペースで5~6回繰り返し、これを1日3回行います。動作中は息を止めないようにしましょう。膝に負担がかかりすぎないように、膝は90度以上曲げないようにしてください。
太ももの前や後の筋肉にしっかり力が入っているか、意識しながらゆっくり行います。
スクワットができないときは、椅子に腰かけ、机に手をついて立ち座りの動作を繰り返します。机に手をつかずにできる場合は手を机にかざして行います。

どうぞ、この「ロコトレ」を実践していただき、いつまでも健康で長生きできるようにしましょう!目指せPPK(ピンピンコロリ)!

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