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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

足関節捻挫/テニス肘

2022年7月21日放送2022年7月28日放送

2022年7月21日放送

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2022年7月28日放送

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足関節捻挫

足首を捻って痛める。多分捻挫だから放っておいても治ると考える方、病院でレントゲンを受けて、骨折がなかったら一安心。折れてなければ大丈夫、と侮っている方も多い。
しかし「たかが捻挫、されど捻挫」です。

足首の捻挫の多くは内側に捻ることで起こります。足首の骨を固定している靭帯が、過度に引っ張られることで損傷した状態です。
しかし時に固定をするために靭帯が付着している骨が折れてしまうケースもあります。骨折で多いのは外くるぶしの骨折(足関節外果骨折)や、足の一番外側にある骨の骨折(第5中足骨骨折)です。骨折した部分がずれていなければギプス固定で、そうでないと手術を要します。レントゲンやCT検査で診断可能です。

骨折がなく捻挫と診断されると、靭帯が本来の位置で修復されるように固定する必要があります。軽症なら固定用のバンドで済み、歩行も可能ですが、重症だとしばらくギプス固定が必要です。

軽症である場合、歩くこともできるので、つい侮ってしまいがちです。傷んだ靭帯が十分に修復される前に無理をしてしまうと、治るのに時間がかかるばかりか、中途半端に治ってしまい、長期的に見て足関節の安定性が欠けてしまうことがあります。すると同じ捻挫を何度も繰り返し、数年、数十年経ってから足関節を構成している骨の軟骨成分が傷んでしまって変形性足関節症を引き起こす場合があります。

こうなると厄介で有効な手立ては少ないです。鎮痛剤の内服や足首を固定の継続、それでも改善しない場合は手術する場合もあります。

自分の足で立って歩く、自分の思い通りに移動をするために足をケアすることはとても大事です。

テニス肘(上腕骨じょうわんこつ外側上顆炎がいそくじょうかえん

テニス肘はテニスプレーヤーの3~5割が経験していると言われていますが、実際は家事や仕事といった日常の行動が原因となっているケースも多いです。

これは手首に負担がかかる動作をした時に、肘の外惻から前腕にかけて痛みが起きる症状をいいます。進行するとコップですら持てないくらいの痛みが出ることがあります。日常生活では、物を掴んで持ち上げる、タオルを絞る、キーボードを打つ、といった動作で痛みが出ます。

発症のきっかけは、テニスなど腕を酷使するスポーツ(バトミントン、ゴルフ、卓球など)で起こるので、スポーツ障害の一つとも言われています。また運送業、料理人、大工など、手首をよく使う仕事の方にも多いですし、家事で腕を使う動作の多い中高年の女性にもよく見られます。特に最近はパソコンのキーボード入力を多く行う方にも増えているように見受けられます。

痛みは、肘の中で上腕外側上顆という部分に付着した、手首をそらし、指を伸ばすための筋肉の一部である短橈側手根伸筋の付け根にある腱に負荷がかかり、炎症を起こすことで発症します。

診断には、患者さんに肘を伸ばして手首をそらしてもらい、医師が逆の方向に力を加えた時に肘に痛みを誘発するトムセンテスト、椅子を持ち上げた時に肘に痛みが出るチェアテストが有名です。レントゲン検査で異常が認められることはありませんが、骨折など他の疾患との判別に役立ちます。

治療は鎮痛剤の内服、湿布の貼付、ステロイドの注射があり、慢性化した場合はストレッチ、温熱療法があります。またそれでも改善しない場合は、手術があります。手術では原因となっている筋肉(短橈側手根伸筋)を切除します。肘に痛みを自覚したら、遠慮なく整形外科を受診してください。

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