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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

こどもの食品による窒息と異物誤飲について

2023年1月19日放送2023年1月26日放送

2023年1月19日放送

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2023年1月26日放送

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2023年1月19日放送(放送内容 資料はこちら

今回は食品による子供の窒息についてお話します。

食べたものが空気の通り道である気道に誤って入り込むことを窒息と言います。窒息事故の原因や状況の調査結果から、気を付けていただきたい食べ物や対処法について説明したいと思います。

まず、窒息を起こしやすい食べ物として、ブドウやプチトマト、ピーナッツなど丸くて表面が滑らかなものがあげられます。これらは細かくカットしてあげてください。
また、パンやごはん、カステラといった粘着性が高く唾液を吸収してしまうものも危険です。食事前に水分を摂り、喉を潤すこと、口の中いっぱいに頬張らないこと、よく噛むことが大切です。
さらにリンゴ、肉、イカなど固くてかみ切りにくいものも窒息しやすいので、小さくする、調理法を工夫するなどしてください。

こどもはトイレットペーパーの芯を通り抜けるサイズのものはすべて丸のみしてしまう可能性があります。離乳食の固さ、大きさは発達の時期に合わせて提供し、窒息しやすい食品は避ける・しゃべったり、歩きながら食べないようにする・年上のこどもから乳幼児に危険な食べ物をあげないように注意するなどを実践してください。

両手で首をおさえるチョークサインやよだれがでて苦しそうなとき、声が出せないときは窒息を疑い疑います。このような場合はすぐに救急車を呼びましょう。
異物を取り出す方法として1歳未満では背部叩打法や胸部突き上げ法、1歳以上ではハイムリッヒ法が有効です。横浜市のHPなどで確認してみてください。

2023年1月26日放送(放送内容 資料はこちら

2週目はこどもの異物誤飲についてお話します。

異物誤飲とは消化されないものを飲み込んで、胃や腸に入ってしまうことです。異物により胃腸が傷ついたり、中毒症状が出ることが問題になります。

予防で重要なことは「こどもが飲み込む可能性があるものを手の届く範囲に置かない」ことですので、それを念頭に家の中の整理整頓をしてください。

とくに気を付けたいものについてお話しします。
タバコの誤飲は昔から多く、最近では加熱式タバコのカートリッジの誤飲も増えています。こどもの前でタバコを吸わない、吸い殻を放置しないなどの注意が必要です。タバコの誤飲が明らかな場合は、タバコ成分の吸収が早まってしまうので水分摂取を控えましょう。

電池も、リモコンやおもちゃから取り出して誤飲することが多いです。電池が胃腸で放電してやけどをしたり、中身が溶け出して消化管に穴を開けることもあります。

さらに、最近はマグネットボールなどの強力な磁石を複数飲み込むことで、胃や腸が磁石で挟まれ、穴が開いてしまう事故が数多く発生しており大変危険です。冷蔵庫に貼ってある磁石を誤って飲み込むことも多いです。開腹手術に至るケースも多くありますので、強力な磁石はこどもが十分に大きくなるまで家に置かないように注意しましょう。そのほか洗剤、薬、消毒剤などの誤飲が多くみられます。

このようなものを誤飲した場合はすぐに受診してください。
誤飲した時の対処法です。腹痛や嘔吐、咳などの症状があれば医療機関を受診してください。家庭では無理やり吐かせることはせず、同じものがあれば受診の際に持ってきてください。意識がない、呼吸が浅い、ぐったりしているなどの場合は速やかに救急車を呼んでください。

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