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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

浮腫みについて

2023年5月11日放送2023年5月18日放送

2023年5月11日放送

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2023年5月18日放送

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2023年5月11日放送

浮腫があると、何か悪い病気があるのではないかと心配されると思います。
今回は浮腫について「心配しなくてよいもの」「慌てずとも医師に相談した方がよいもの」「すぐに医師に相談したほうがよいもの」の3つにわけてお話ししたいと思います。

まずは、心配しなくてよいむくみについてお話しします。
朝起きると顔がむくんでいるが時間がたつにつれ浮腫がとれる場合、これは心配いりません。前日に塩分を沢山とった事を意味しています。飲み会のあとの〆のラーメンのスープを飲み干してしまった翌朝は顔がむくみます。

また、朝起きたときはスッキリとした足なのに、1日中立ち仕事をすると足が浮腫んでくる場合もあまり心配はいりません。川の水が高いところから低いところに流れるように私たちの体の水分も重力によって足の方にたまります。足の方にたまった水分は足の筋肉のポンプ作用で筋肉内を走る太い静脈を経て心臓に戻すのですが、あまり足を動かさない生活をしているとポンプが働かないので水はたまったままになり浮腫となるのです。筋肉の中を走る太い静脈には逆流防止弁がついているのですが、これがケガや加齢で壊れると足の静脈瘤の原因となり浮腫も生じます。

次に、慌てなくてもよいが医師の診察を受けるべきむくみついてお話しします。
息切れや呼吸困難感はないのに、足がむくんでしまって歩けないという場合です。実はむくんでいるから歩けないのではなく、歩けなくなる病気があるから足がむくんでしまうのです。足の筋肉をうまく動かせなくなる病気は足のむくみの原因になるわけです。

このような病気はたくさんありますが、少し歩くと足に痛みを感じて歩けなくなってしまう脊柱管狭窄症や、脊髄の病気、また、筋肉を上手に動かすことができなくなるパーキンソン病などが、歩行障害を伴うむくみの原因となります。

2023年5月18日放送

むくみだけではなく、別の症状がともなえば、一度は医師に相談したほうがよいと思います。今回はすぐに早く医師に相談した方がよい危険なむくみについてお話しします。

安静にしていても息苦しい、歩いたり体を動かしたりするともっと息苦しくなる症状をともなっていれば、心臓、腎臓の機能が落ちていたり、肺高血圧症という特殊な病気である可能性がありますので、すぐに医師に相談してください。
特に床について1~2時間すると息苦しくなり、起き上がってしまうような苦しさを伴う場合には、かなり心臓が弱っていますので放置してはいけません。

危険なむくみでは、朝だけでなく、1日中顔が浮腫んでいたり、朝から足が浮腫んでいることが多いです。また、痛みや熱感をともなったむくみや片足だけむくんでいる場合には、筋肉の間を走る太い静脈に血栓をつくっていたり、皮膚そのもの、皮膚の静脈に炎症を起こしている可能性がありますので直ぐに医師に相談してください。

少し特殊なケースになりますが、足はむくんでいないのに、顔と両手がむくんでしまうことがあります。これは、肺がんや肝臓がんなどによって、上半身の血液を心臓に戻す太い静脈が詰まってしまった事を意味しますので、必ず医師の診察を受けてください。
また、危険ではないのですが、片目や唇だけが浮腫んでしまう場合、免疫に関わる病気の可能性がありますので 医師にご相談ください。

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