ラジオ番組 みんなの健康ラジオ
2025年1月30日放送
関内レディスクリニックは、昨年12月2日に、つづきレディスクリニックの分院としてオープンし、吉岡先生は両方のクリニックで診察をされているそうですが、普段はどのようにお仕事されていますか？
婦人科の診察を中心に行っています。例えば、生理痛で困っている方や更年期で困っている方、それ以外にもがん検診をしたり、広くはお産の方、妊婦検診もやらせていただいています。
特に先生が普段の診察で心がけていらっしゃることはありますか。
なかなか女性の症状というのは検査だけでは答えが出ないことが多いですね。例えば症状として痛みがあったり、痒みがあったり、おりものがおかしいということがあると思いますが、そういった症状があっても、検査では陰性で困っているという方はいらっしゃいます。そういったところまでよくできるように治療の選択肢を出すなど、治療するということに注力をしています。
お話をすごく丁寧に聞いてくださりそうな感じがしますが…
そうですね。ですが患者さんが増えていて難しいところもあるので、僕の診療の前に女性の看護師さんにお話をしてもらって、傾聴していただいて、終わった後も看護師さんにフォローしていただく、といった工夫をしながらより良い医療を届けられるようにチーム医療を行っています。
そのほかに工夫されていることはありますか。
産婦人科の医療だけだとなかなか良くならないことも多いので、プラスアルファをかけることによって新しい産婦人科の医療を生み出すということを考えています。
例えば産婦人科の医療に脱毛をプラスすることで、産婦人科での医療脱毛ができますし、スポーツ医学を掛け合わせて女性スポーツ医学だったり、訪問診療と掛け合わせることで、より良い訪問診療が女性に沿ってできるということになります。
その中で特に力を入れている診療はありますか。
メインで力を入れている診療としては、生理痛で困っている人、月経困難症の治療になります。
月経困難症とはどのようなものでしょうか。
「生理で困っちゃう症状」という字を書きますが、その名の通り生理痛が一番多いです。
それ以外にも量が多くて困る、イライラして困る、頭痛で困るなど、生理にひも付いて困っちゃう症状のことを月経困難症といいます。
最後に
「Dr.ヨッシーのレディース予防医学」というYouTubeチャンネルも開設していますので、興味がある方は是非見ていただけると嬉しいです。
2025年2月6日放送
月経困難症の治療にはどのようなものがあるのでしょうか。
具体的には痛み止めや漢方、低用量ピルというものがあります。ただし痛み止めに関しては根本の治療になりませんので、なかなか良くならなかったり、漢方もピルに比べるとなかなか効果が出にくいということがあります。
低用量ピルを使うと一番痛い時の生理痛を10とすると、1、2ぐらいまで良くなることが多いので、この効果を使っていろいろなことができると思っています。
低用量ピルを使い続けると副作用が心配だという方いらっしゃると思いますがいかがでしょうか。
そうですね。特に血栓症という血の塊ができてしまう副作用が心配になります。しかしながら妊娠をした場合には、低用量ピルの6倍も血栓が起こりやすく、逆に言えば6分の1安全だということになり、注意して使っていくことで安全も担保できると思います。
月経困難症の治療で工夫されていることはありますか。
月経困難症により学校や会社に行けないくらい辛い方に、よりパフォーマンスを上げられるよう配慮して治療しています。例えばアスリートや受験生の生理痛を良くし、パフォーマンスを上げるという概念になります。
受験生をアスリートと同じように扱うことは可能なのでしょうか。
受験生もアスリートと同じだと考えているので、生理痛をより良くすることで受験に勝つことができれば、家族にとってもご本人にとってもより良いのではないか、と考えています。
そのコントロールで気をつけることはありますか。
特に受験生ですと、受験のシーズンよりも早めにコントロールをしておくことが重要です。1年前ぐらいからコントロールをしてあげるとより良いと思います。
最後に、先生のお考えになっている今後の展望について聞かせてください。
できれば横浜市に女性が楽しめるようなビル一棟を建てたいと思っています。産婦人科があり、女性皮膚科があり、それ以外の女性内科、美容院や占い師なども入って、女性の悩みを解決できるようなビルが一棟が建てられるとより良いと思っています。いろいろな人と尽力をしてできれば、横浜市としても面白いかなと思っています。