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ラジオ番組 みんなの健康ラジオ

かかりつけ医について/かかりつけ医とのつきあいかた

2021年5月13日放送2021年5月20日放送

2021年5月13日放送

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2021年5月20日放送

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かかりつけ医について(放送内容 資料はこちら

〇〇さん、かかりつけ医を持っていますか? 突然「かかりつけ医」と言われても戸惑いますよね。
健康な人は毎週、毎月お医者さんにかかることなんてないと思います。高血圧、糖尿病などがあったり、肩こり、腰痛や加齢による身体の不調があったりする人以外は、お医者さんにかかるのは年に1回あるかないかでしょう。

私が専門とする小児科では、乳幼児期には保育園や幼稚園での集団生活で風邪をひいて月に何回も受診していたようなお子さんが、小学生になると年に2-3回しか来院しなくなります。
そのような人には、かかりつけ医がないのでしょうか。
もちろん毎月通うお医者さんは「かかりつけ医」ですが、病気ではなくても毎年のインフルエンザワクチンなどをする医療機関が決まっているようであれば「かかりつけ医」と呼べると思います。少し前までお世話になっていたお医者さんも「かかりつけ医」とみなしていいでしょう。

日本医師会と四病院団体協議会の合同提言「医療提供体制の在り方」で、かかりつけ医とは「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要なときには専門医、専門医療機関を紹介できる、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」としています。その時々の診療に加えて、このようなサービスを提供してくれるお医者さんと考えていただければと思います。

厚生労働省や日本医師会は、かかりつけ医を推進しています。特に、小児や在宅医療を受ける高齢者では、保険診療の制度として、かかりつけ医を高く評価しています。
横浜市医師会では、「かかりつけ医 家族に一番近い安心」というリーフレットを配布して案内していますが、かかりつけ医のいない方に医療機関を案内する「地域医療連携センター」も設けています。
詳しくはこちらのページをご覧ください

かかりつけ医とのつきあい方(放送内容 資料はこちら

かかりつけ医では持病での通院の他に、軽い病気で受診したり健康に関する悩みを相談したりすることができます。

テレビや新聞、雑誌、インターネットなどには病気や健康について多くの情報が溢れています。身近な人もいろいろと教えてくれます。その情報は正しいかどうか、自分に当てはまるのでしょうか。かかりつけ医に相談して正しい情報、責任のある助言を得てください。

大きな病院には専門家がいて最新機器があり最高の医療を受けられると考え患者さんが集まると、本当にそれを必要とする重傷者や難病の患者さんが十分な医療を受けられなくなります。病院に負担が集中することは避けなければなりません。新型コロナウイルス感染症に関わる医療崩壊のニュースで皆さんも感じられたと思います。

どのようにかかりつけ医を選べば良いのでしょうか。
広く様々な病気を診療するのは小児科、成人であれば総合内科ですが、通っている医療機関があればどの科でもかまわないと思います。私たち医師は学生時代に全ての診療科について学んでいます。

どんなことにでもとりあえず対応してくれる医師が良いと思います。体調が悪くなった時にどの科を受診すべきかわからないこともあるので、そんな場合も教えてもらうと良いでしょう。病気以外にも身体や心の悩みなどの相談にも応じてくれると良いですね。
いつでも対応してくれること。夜間急病センターや休日急患診療所もありますが、急に具合が悪くなった時にかかりつけ医を受診できるのは安心です。
家から近く気軽に行けること。地域に密着しているということも考慮すると良いでしょう。
最後になりましたが、患者さんと医師が互いに信頼して思いやって楽しく受診できるような関係が築ければ良いと思います。

横浜市の医療安全センターでは「お医者さんへの上手なかかり方」というリーフレットを配布していますので、こちらも活用してください。

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