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令和5年度 学校運営評価

自己評価並びに関係者による学校運営評価を公表し教育の質の向上に取り組んでまいります。

  1. 「教育理念・目的・育成人材像」
    建学の精神「和顔愛語・知目行足」を礎に、教職員一丸となり豊かな人間性をそなえ社会に貢献できる看護師の養成に取り組みました。新カリキュラムの移行に合わせ、本校の教育理念、教育目的、教育目標の実現のために策定された3つのポリシーは、本校の教育を理解し看護師を志す学生像を明確にしています。また、社会のニーズを踏まえ、「地域・在宅看護論」の学びに本校独自の工夫を取り入れるなど、教育内容の充実を図っています。
  2. 「学校運営」
    重要事項を検討する管理会議、教務主任会議の他、教員会議、各種委員会などを定期的に開催しきめ細かな組織運営と意思決定を行っています。今後は、更なる職場環境の改善に向け、意思決定に至るまでの手順を明確にして、教職員間で自由に意見交換ができる風土作りに努めてまいります。また、臨地実習指導にあたる教員の負担軽減のためにタブレットを有効活用する指導方法についても、実習施設の意向を踏まえながら検討していきたいと考えています。
  3. 「教育活動」
    新型コロナウイルス感染症が5類に分類され、臨地実習はほぼ予定通り実施することができました。教育方法については、新カリキュラムを機に演習やグループワークによるアクティブラーニングを導入し「気づき」や「思考力」を伸ばす教育方法に取り組んでいます。令和5年度は基礎看護学の実習評価表をルーブリック評価に変更し、思考・判断・態度を複合的に評価しました。
    看護師国家試験合格率は、第一看護学科は91.5%、第二看護学科は96.2%、ともに全国平均を上回りましたが、引き続き全員合格を目指して努力していきます。
  4. 「学修成果」
    本校の目的である卒業生の横浜市内の医療機関への就職について、概ね達成することができました。今後は就職後の状況も注視し、一年以内の就業状況を把握するなど、リサーチの機会や方法を検討したいと考えています。
    一方、ここ数年の卒業率の低下対策として、入学前教育、学力向上プロジェクトなどを実施していますが、普段の生活態度や学習に取り組む基本姿勢を身に着けることに多くの時間を取られてしまい、学力向上になかなか繋がらない状況にあります。入学してくる学生の特性に応じ、教育方法も柔軟に変えていく必要があると考えています。
    このほか、高等学校教諭向けの学校説明会の場を活用し、看護教育や看護学生に必要な資質について理解を求めるとともに、高等学校における学習状況について共有するなど、相互の理解・連携を更に深めていく必要があります。
  5. 「学生支援」
    各クラス複数担任制により学習・生活・就職などきめ細やかに対応しています。また、就職支援として、学校主催の就職説明会や就職ガイダンスにも力を入れており、学生個々の自己分析を踏まえアドバイスをおこない就職先とのミスマッチを防いでいます。一方、ここ数年は、入学時から精神面や家庭環境などに不安をかかえている学生が見受けられます。そこで、専門カウンセラーによるカウンセリングの予約申込を改め、web申込を導入するとともに、ニックネームや複数人での同時カウンセリングを可とするなど、より相談しやすい環境の整備を進めました。また、各種修学支援制度の認可に加え、本校独自の修学支援制度を設けるなど、経済的な面でも学生を支援しています。
  6. 「教育環境」
    本校には十分な教材教具が備わっており、教材委員会を設置して教材・教具の点検並びに充実に努めています。また、司書常駐の図書室の書架には看護教育に必要な書物が取り揃えられています。このほか、令和6年度の電子教科書導入に向け校舎内のWI-FI環境や教員用タブレット端末の整備を行い、学生向け電子教科書利用に関わる準備を進めました。
    防災については、消防署の指導と署員立ち合いのもと防災訓練を年2回実施しています。毎回防災訓練が終わった後に振り返りを行い、発災時の対応力強化に向け、より実践的な防災訓練になるよう努めています。
  7. 「学生の受け入れ募集」
    入学者確保のため令和6年度に総合型選抜入試の開始を目指し準備を進めました。また、広報にも力を入れて、魅力ある学校案内冊子(school guide)を作成し入学試験募集要項とあわせて配布するとともに、ホームページに掲載しています。併せて、学校説明会を頻繁に開催することで、教育理念、看護師国家試験合格率、就職状況、奨学金、入学試験等について詳細に説明し、より明確な目標・意欲を持つ学生の確保・育成を目指しています。
  8. 「財務」
    将来の経費負担に備え事業運営や営繕のための資金を積み立てており、現状では学校の財務基盤は安定していますが、18歳人口の減少などから入学者数が減少する傾向にあるため、より精度の高い予算・収支計画、執行管理に努めていかなければならないと考えています。また、本校の運営母体である横浜市医師会の財務状況について、医師会ホームページに公開しているほか、本校の財務状況については、事務部窓口において公開できる体制を整えています。
  9. 「法令等の遵守」
    学則を始め各種規程、要項を設けコンプライアンス体制を整えており、常に学校を取り巻く環境・状況の変化をとらえ、内容の見直しや新たな規程の制定などコンプライアンス体制を整備しています。また、ハラスメント防止と対策に関するガイドラインについては、ルールを定めるだけではなく、適切に運用されるよう啓発しています。
    学校評価実施規程に則り、ホームページに学校運営評価を公開しています。
  10. 「社会貢献・地域貢献等」
    行政とも連携し地元町内会と災害時の施設使用の協定を締結しています。また、近隣病院の卒後教育に、教材と施設を提供しました。日常的な活動として、学生・教職員がエコキャップを回収し、世界のこどもたちにポリオワクチンを贈る活動に協力しています。このほか、就労支援事業所が運営するパン・お弁当の製造販売事業に対し校内ラウンジにて販売の場を提供しています。
    聖灯祭では、学生によるユニセフ支援の募金活動を行うと共に、神奈川県赤十字血液センターの献血に多くの学生が協力しています。更に、定期的に行う本校学生自治会による学校周辺の清掃活動(クリーンアップ大作戦)や地域イベントへの参加など、地域に根差した社会貢献を心掛けています。そうした活動について、すべての教職員に等しく知ってもらう必要性があります。

令和5年度 学校運営評価 レーダーチャート